長崎日大、堅守で競り勝つ 第106回全国高校野球長崎大会第6日

2024/07/22 [10:30] 公開

【3回戦、西陵―長崎日大】8回を無安打無失点、9奪三振と力投した長崎日大の先発三丸=県営ビッグNスタジアム

【3回戦、西陵―長崎日大】8回を無安打無失点、9奪三振と力投した長崎日大の先発三丸=県営ビッグNスタジアム

大きい写真を見る
第106回全国高校野球選手権長崎大会第6日は21日、長崎市の県営ビッグNスタジアムなどで3回戦4試合が行われ、長崎日大、長崎総合科学大付、大崎のシード3校とノーシードの鹿町工が準々決勝へ進んだ。
 長崎日大は先発三丸が八回を無安打無失点と好投。西陵に1-0で競り勝った。長崎総合科学大付は終盤に打線がつながり、島原工に9-2で快勝。大崎は三回までに7点を奪って、佐世保北を7-1で退けた。鹿町工は島原中央を8-0の八回コールドで下した。
 第7日は22日、ビッグNなどで3回戦残り4試合を実施する。

長崎日大・三丸 8回無安打無失点

 背番号「8」がマウンドで躍動した。長崎日大が誇る3本柱の1人、三丸が8回を無安打無失点の快投。九回にエースナンバーを背負う西尾と交代したため、自身初のノーヒットノーラン達成はならなかったが、平山監督は「ナイスピッチングだった」と賛辞を惜しまなかった。
 18日の上五島との2回戦。背番号「10」の渡辺が7回2安打10奪三振と好投した。「今回は自分がいいピッチングをしたい」。三丸は気合十分でマウンドに上がると、初回こそ変化球が高めに浮いたものの、以降は完璧に西陵打線を抑えた。最速144キロの直球に切れ味鋭い変化球。9奪三振与四球1で、記録達成まであと1回となった。
 だが、八回を終えてベンチに戻ると、平山監督から告げられた言葉は「もう終わり」。「最後までいきたかった」。正直、残念だったが、気を取り直して背番号「1」に声をかけた。「しっかり抑えろよ」。西尾は三者凡退で締めて、1-0で試合を終わらせた。
 もっと点差が開いていたら、続投もあったのかもしれない。本音は「点を取ってほしかった」だった。「でも、投手がリズム良くしないと、点数が取れるチャンスも少ないから」。最後は自らに言い聞かせるように言葉をつないだ。
 個人の記録は逃したが、チームは一番大事な14年ぶりの夏の甲子園まであと3勝に迫った。3本柱はここまで評判通りの力を見せている。「西尾が同じチームにいるのは心強い。切磋琢磨(せっさたくま)して一戦一戦気を抜かずに勝ちきる」(三丸)。実力も、互いの信頼関係も、投手陣は万全だ。