「佐世保空襲資料館」として新たに 2室へ規模拡大 資料1500点

2020/10/25 [11:30] 公開

リニューアルした佐世保空襲資料館=佐世保市、させぼ市民活動交流プラザ

リニューアルした佐世保空襲資料館=佐世保市、させぼ市民活動交流プラザ

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 長崎県佐世保市戸尾町の旧戸尾小内の佐世保空襲資料室が24日、「佐世保空襲資料館」として新たに開館した。資料の保存と平和学習の充実を目指し、これまでの1室から2室へ規模を拡大した。毎週土、日曜の午前10時~午後3時に開く。
 1500点以上の資料を集めた資料室は、佐世保空襲の実態を知るコーナーと、戦時中の暮らしを学ぶコーナーに分けて紹介。焼夷(しょうい)弾の燃えかすや空襲後の町並みの写真などと一緒に体験記も掲示するなど、来館者が当時を想像しやすい工夫をした。もう一つの部屋には、関連の書籍を用意し、自由に本を読んだり、団体の来館者が講話を聞いたりする場所にした。
 旧資料室は、市が暫定的に戸尾小の教室を貸し出し、佐世保空襲犠牲者遺族会(臼井寛会長)が2006年に開設。佐世保空襲を語り継ぐ会(早稲田矩子代表)と運営してきた。資料の劣化や寄贈品の増加を受けて市に別の場所への移転を求めてきたが、当面の間は戸尾小内で対応することになり、移転作業を進めてきた。
 臼井会長は「より説明がしやすくなった。しっかりとした資料館を作るためのステップにしたい」と話した。