この夏は南部九州4県(鹿児島、熊本、宮崎、沖縄)が舞台となった。長崎県勢はソフトボール男子の大村工が優勝(4校同時)、登山男子の長崎北陽台も頂点に立つなど、計12個のメダルを獲得。メダル5個と伸び悩んだ前年から巻き返した。
金メダルをつかんだのは団体2チームに加え、陸上男子八種競技の池田塁(諫早農)とレスリング女子57キロ級の吉武まひろ(島原)。各種目で県勢初優勝を果たした。池田は3位で臨んだ最終種目の1500メートルから、吉武は決勝で残り数秒から諦めずに逆転した。
陸上勢は池田を含めて賞状7枚を獲得。三段跳びで男子の廣田麟太郎(長崎日大)と女子の佐伯舞子(純心女)は銅メダルを手にした。登山の長崎北陽台は女子も2位。登山指導の第一人者、池田保幸教諭の再任用ラストイヤーを飾った。
バドミントン男子の瓊浦は8強に入った団体に加え、個人ダブルスで2組が上位に進んだ。3年生の中島巧・杉本一樹組は夏の県勢最高となる銀メダルに輝き、2年生の町田脩太・永渕雄大組は8強入り。瓊浦はハンドボール男子も3位と快進撃を見せた。
ホッケー女子の川棚は全国初勝利を挙げて8強進出。柔道男子個人81キロ級の老野祐平(長崎日大)は2位、剣道男子の齋藤瑞貴(島原)は3位に入った。なぎなた団体の松浦は3位入賞して、翌年の地元インターハイに弾みをつけた。
残念ながら、松浦が地元Vを狙った今夏のインターハイ(北関東を中心に分散開催)は、コロナ禍で中止となった。来年の会場は北信越地区。今年の3年生の思いも一緒に躍動してほしい。
2019年・南部九州 池田(諫早農)長崎県勢初V 陸上男子八種競技 【連載】夏跡 県勢のインハイ20年・20(完)
2020/10/21 [16:15] 公開