トランプ関税差し止め求め提訴 カリフォルニア知事、違法と主張

共同通信 2025/04/17 [11:27] 公開

カリフォルニア州のアーモンド農園で記者会見するギャビン・ニューサム州知事=16日、セレス(AP=共同)

カリフォルニア州のアーモンド農園で記者会見するギャビン・ニューサム州知事=16日、セレス(AP=共同)

大きい写真を見る

 【ロサンゼルス共同】米カリフォルニア州のニューサム知事(民主党)は16日、トランプ大統領が打ち出した関税は違法だとして、差し止めを求めて同州の連邦地裁に提訴した。声明で、関税はサプライチェーン(供給網)の混乱とコスト増加を招き、同州の経済に数十億ドルの損害を与えると指摘した。

 トランプ政権は、国家非常事態の宣言で広範な権限を大統領に与える「国際緊急経済権限法」を根拠に相互関税などを発動している。訴状によると、同法は関税の発動を認めていないとして、政権には「権限がない」と訴えている。

 将来の民主党大統領候補と目されるニューサム氏は4月上旬に「トランプ関税は全ての米国民の意思を代表したものではない」と強調し、カリフォルニア州産の製品について報復関税を適用しないよう、貿易相手国に呼びかけた。

 トランプ関税を巡っては、米国の中小企業5社も相互関税の差し止めを求めて米国際貿易裁判所に提訴している。