自然や人の温かさに魅せられ、3年前に移住した五島を「もっと良くしたい」と出馬した中西大輔さん(31)。大型公共事業の中止による新型コロナ対策や生活支援の充実など「変化」を訴えたが、知名度不足も響き、現職の壁を崩せなかった。
地道な地域回りや街頭演説に加え、ユーチューブやブログなどインターネットも駆使して「市民重視」の政策の浸透を図った。立憲民主党の推薦を受けつつも、地縁や血縁がない中での選挙戦。市内の若い移住者や県内出身の大学生らもボランティアに駆け付け、新しい風を吹かせた。
福江町の選挙事務所に落選の一報が届くと、集まった支持者らは涙を浮かべながらも、ねぎらいの拍手を送った。中西さんは「朝早くから支援してくれた人たちに感謝したい。一歩ずつ前に進む」と頭を下げた。
中西さん 現職の壁崩せず 五島市長選
長崎新聞 2020/08/31 [10:29] 公開