昨年7月から今年6月までに長崎市平野町の長崎原爆資料館に寄贈された資料を集めた収蔵資料展が5日、同館で始まった。被爆者や遺族らが大切に保管していた絵や写真、罹災(りさい)証明書など75点を展示している。10月23日まで。
爆心地から500メートルの地下トンネルで、遺体捜索時に発見された鉄かぶとは、保管していた男性の遺族が寄贈した。また被爆者の女性は、原爆で失った両親と姉の罹災証明書を市に託した。持ち主や家族から聞き取りした証言を基に説明文を添えている。市被爆継承課の弦本美菜子さん(30)は「保管してきた人の思いや体験、核兵器が使われたことでどんな惨状になったかを伝えていきたい」と話している。
家族で訪れた茨城県取手市の小学5年生、奥本翔也君(11)は「鉄かぶとは頭のところが壊れていて、被爆後の写真は、街じゃないみたいで怖かった。原爆は本当にすごい爆弾だったんだと思った」と語った。
市は引き続き資料の提供を呼び掛けている。市被爆継承課(電095.844.3913)。
長崎原爆資料館 寄贈された資料を展示 10月23日まで75点
2020/08/07 [15:30] 公開