歴史フォーラムで奈良県知事賞 長崎・壱岐高2年生 興原古墳の石材運搬を研究、市長に報告

2024/12/09 [12:30] 公開

篠原市長(左)と受賞を報告した(左から)須賀さん、丸山さん、後藤さん=壱岐市役所

篠原市長(左)と受賞を報告した(左から)須賀さん、丸山さん、後藤さん=壱岐市役所

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全国の高校生が歴史などに関する研究成果を発表する第18回全国高校生歴史フォーラム(奈良大、奈良県主催)で、長崎県立壱岐高(壱岐市郷ノ浦町、桑原鉄次校長)の東アジア歴史・中国語コース歴史学専攻2年生の生徒の研究論文が、特に優秀な研究に贈られる奈良県知事賞を受賞した。生徒らが11月29日、壱岐市役所を訪れ、篠原一生市長に報告した。
 歴史研究の楽しさを知ってもらおうと2007年から開催。今回は全国から86編の論文が寄せられ、10月11日に優秀賞5編などを発表。11月23日に奈良市の同大で優秀賞受賞者の成果発表があり、同29日に特に優秀な研究として学長賞と知事賞が発表された。
 同校の研究テーマは「興原(こうばる)古墳の石材運搬に関する研究-古墳時代社会解明への道しるべ-」。壱岐市石田町の興原古墳の石材がどう運ばれたかなどを探った内容。同校の優秀賞以上は6回目で佳作を併せ8年連続受賞。知事賞は地域とのつながりを重視した賞で2度目となった。
 市役所には論文発表をした2年生4人のうち後藤健さん(16)、須賀干城さん(17)、丸山隼平さん(17)の3人と桑原校長らが訪問。離島留学生の須賀さんは「今後の古墳造築に関する研究につなげられる論文になった」と話した。
 篠原市長は「出身者と留学生が切磋琢磨(せっさたくま)した結果。壱岐は自然と歴史が土台の島。若者が古いものに光を当てて良い成績を収めてくれた」とねぎらった。