長崎市の三菱重工業長崎造船所香焼工場に停泊中に新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船コスタ・アトランチカについて、運航会社「コスタクルーズ」日本支社は25日、フィリピンへの出港に向けて調整していると明らかにした。
同社によると、営業航海再開を見据えた停泊地として「中国がマーケットのベースなので、(燃料などの面で)近いフィリピンがベスト」としている。月内の出港を目指して調整を進めているが、フィリピンは陽性者が乗船していた場合、受け入れない規定になっているという。
県は25日、船内に残る陽性者が33人になったと発表した。検査を続けており、同社は専門家の推定として、月末までに陽性者が5~10人程度まで減少するのではないかとみている。同社は出港の際に、陽性者を県内の医療機関で受け入れてもらうことも含め、県などと協議を進めている。
県によると、25日は陰性の外国籍乗組員1人が予定通り帰国の途に就いた。帰国者は計338人で、船内には287人が滞在。2人が長崎市内の指定医療機関に入院している。
フィリピンに向け出港へ 運航会社が調整 長崎停泊クルーズ船
2020/05/26 [10:05] 公開