森長カステラ、首都圏へ販路拡大 たちばな信金加盟サイト活用

2020/03/16 [13:00] 公開

首都圏での販路拡大に意欲を見せる(右から)森社長、山本課長、塚元理事長=諫早市小川町、たちばな信用金庫本部

首都圏での販路拡大に意欲を見せる(右から)森社長、山本課長、塚元理事長=諫早市小川町、たちばな信用金庫本部

大きい写真を見る

 全国の信金で組織する「よい仕事おこしネットワーク」のウェブサイトを活用し、たちばな信用金庫(本店諫早市)の仲介で、諫早市の菓子製造・販売業「菓秀苑森長」(森淳社長)が、東京の大手百貨店「東急百貨店」からカステラを受注した。同サイトを通じ、たちばな信金が仲介した商談の成立は初めて。

 同ネットワークは2018年12月、地域の枠を超えた「売りたい、買いたい、組みたい」をコンセプトに発足。現在、146信金が加盟している。ウェブサイトは昨年6月に開設。信金の担当者が仲介し、中小企業と買い手の橋渡しをしている。
 東急百貨店は、都内と神奈川県に83店舗を持つ城南信用金庫(本店・東京都品川区)の顧客向け祝い品の一つとして森長の製品を採用した。商談が成立したのは3枚入りカステラ「カステラざんまい」ハニー、抹茶の2種類。パッケージに「お誕生日おめでとうございます」と記した特注品になる。
 カステラは東急百貨店が城南信金に販売する。取扱量は非公表だが、城南信金で年金受給口座を開設している顧客の誕生日祝い品となるため、森長にとって年間を通した安定的な受注が見込まれる。
 東急百貨店外商事業部の山本史子営業担当課長は13日、たちばな信金本店を訪れ「味がよく、パッケージが華やか。遠隔地の取引先とネットで商談が進められるメリットを生かし、今後もいい商品を届けたい」と話した。森社長は「諫早の商品が全国に広がるいい機会」、同信金の塚元哲也理事長は「信金独自のネットワークだからこそ実現できた商談。これに続く地元企業を発掘したい」とそれぞれ語った。