長崎県教委は13日、江戸時代に佐賀藩諫早領を治めた諫早家に伝わる日記類などの「諫早家文書(いさはやけもんじょ)」を県有形文化財(美術工芸品)に指定した。県文化財は386件(有形文化財の美術工芸品は120件)になった。
県教委に指定を答申した県文化財保護審議会(林一馬会長)は「約200年にわたる佐賀藩や諫早領内の動きをはじめ、同藩の長崎警備を通した対外交流史を伝えており、学術的価値が高い」と評価した。
諫早家文書は日記類1033点、記録類390点、絵図類85点の計1508点。市立諫早図書館が所蔵している。
同文書の7割近くを占める日記類は1676年から1868年まで、領主の動きや領内の出来事などをほぼ途切れることなく記録。県内では、長期に及ぶ藩政日記が現存しているのは少ないという。
記録類は、歴代領主の動きをまとめた年譜や系図。中でも江戸後期の1804年、ロシア使節のレザノフが交易を求めて長崎に来航した状況を記した「魯西亜渡来録(ろしあとらいろく)」は、長崎警備を担当していた佐賀藩の対応記録として貴重とされる。
絵図類では、諫早領内図や長崎警備、島原の乱に関する絵図などが含まれる。諫早市内の県指定文化財は今回で19件目。市文化振興課は「諫早の歴史を伝える貴重な史料。大切に守り、後世に伝えたい」としている。
諫早家文書 長崎県文化財に 江戸期200年の日記や絵図 レザノフ来航、長崎警備の記録も
長崎新聞 2020/02/16 [16:00] 公開