コガタペンギンのひな2羽 すくすく育つ 長崎ペンギン水族館

2024/07/16 [11:30] 公開

5月に誕生したコガタペンギンのひな=長崎ペンギン水族館

5月に誕生したコガタペンギンのひな=長崎ペンギン水族館

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長崎市宿町の長崎ペンギン水族館で5月、コガタペンギンのひな2羽が誕生し、すくすく育っている。他施設から卵を運ぶ「受精卵移動」の取り組みで生育した成鳥同士がつがいになり、産まれた卵がかえった。
 コガタペンギンは体長約35センチ、体重約1キロの世界最小のペンギン。国内で飼育しているのは約50羽と少なく、飼育施設が連携して繁殖に力を入れている。
 長崎ペンギン水族館は2021年から、東京都の葛西臨海水族園と受精卵移動に取り組んだ。同年と22年にふ化1週間前の卵を迎え、計9羽が生まれた。受精卵移動で育った成鳥同士がつがいになり「2世」が誕生したのは国内で初めてという。
 ひなは5月21日に1羽、もう1羽が翌日にふ化した。2羽とも性別は不明。約30グラムだった体重は、成鳥とほぼ同じ1・1キロに成長した。飼育担当の小塩祐志さんは「元気に育つか不安だったが、今では成体に負けないぐらい食欲旺盛」と安堵(あんど)している。
 長崎ペンギン水族館は、新しい血統を取り入れる目的で海外からの受精卵移動も視野に入れ、繁殖技術の確立を目指していく考え。ひなは今月末以降、気温や体調を見ながら公開するという。