長崎自動車(長崎市)とJR九州は5日、SUGOCA(スゴカ)など全国主要10種類の交通系ICカード(10カード)を16日から長崎バスでも利用可能にすると発表した。長崎バスは既に独自ICカード「エヌタスTカード」を導入しているが、県外のビジネス客や観光客の利便性を考慮した。
長崎市内で路面電車を運行する長崎電気軌道(同市)や県営バスなど7社・局は、10カードの一つ「nimoca(ニモカ)」を採用し、3月以降に順次「nagasaki nimoca(ナガサキニモカ)」として導入する。ナガサキニモカも長崎バスで利用可能になる。
10カードは全国各地の鉄道やバスで相互利用できるほか、コンビニなどで積み増し(チャージ)や買い物が可能。このうちJR九州のスゴカは昨年末時点で累計約304万枚発行されており、同社は長崎バスでも利用できるよう2017年から協議していた。
10カードに対応するのは長崎バスグループのうち長崎バス、さいかい交通(西海市)。エヌタスTカードと同じ読み取り機に触れるだけで乗車運賃を自動精算する。ただ、ポイント付与や乗り継ぎ割引には対応せず、車内や窓口でチャージはできない。長崎バスは空港線を中心に多数の利用を見込んでいる。
県内共通ICカード乗車券「長崎スマートカード」のシステム老朽化に伴い、長崎バスは昨年、エヌタスTカードに移行。長崎市近郊のタクシー、加盟店での飲食や買い物に使え、発行枚数は12万枚を超えている。
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