全国高校ラグビー県大会 決勝は長崎北陽台と長崎南山

2019/11/18 [16:00] 公開

力強く前に出る長崎北陽台の亀井(左)、先制トライを決める長崎南山の山口=県営放虎原ラグビー場

力強く前に出る長崎北陽台の亀井(左)、先制トライを決める長崎南山の山口=県営放虎原ラグビー場

大きい写真を見る

 ラグビーの第99回全国高校大会県大会第5日は17日、大村市の県営放虎原ラグビー場で準決勝2試合が行われ、長崎北陽台と長崎南山が決勝に進んだ。決勝は23日、長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場で午後2時キックオフ。両校の決勝対決は6年連続13度目で、長崎北陽台が勝てば2年連続18度目、長崎南山が勝てば2年ぶり6度目の優勝となる。
 長崎北陽台-佐世保工は、長崎北陽台がFWのモール、バックスのスピード、FB山口の突破力などを生かし、前半だけで5トライ(5ゴール)を先行。テンポが上がった後半は10トライ(7ゴール)を追加した。佐世保工も序盤は体を張って応戦したが、長崎北陽台が99-0で快勝した。
 大村工-長崎南山は、長崎南山が序盤から主導権を握った。風上の前半を35-0で折り返すと、後半7分にバックス展開からSH並川がトライ(ゴール)。大村工も17分、密集サイドをナンバー8近藤が突破してトライ(ゴール)を返したが、長崎南山が粘る大村工を54-7で下した。

◆長崎北陽台 故障者復帰15トライ

 第1シードの長崎北陽台は佐世保工の挑戦を99-0で退けた。序盤は佐世保工の粘りを受けてリズムに乗れなかったが、徐々に地力を発揮して計15トライを奪取。品川監督は「悪くはなかったけれど、入りの部分など、ところどころに見えた詰めの甘さは反省点」と冷静に評した。
 夏前から相次いだ故障者が、今大会までに戦列復帰した。この日は、FWの軸となる194センチの長身ロック亀井が約5カ月ぶりにスタメン入り。高さのあるラインアウトなど、セットプレーに安定感が戻った。主導権を握った前半の中盤以降は、持ち前の堅守から、ナンバー8中原、FB山口らを中心にした多彩な攻撃でトライを量産した。
 決勝は2年連続の花園切符が懸かる。亀井は「決勝は雰囲気が違う。気持ちを高めて入りを大事にする」、主将の岡崎も「ディフェンスでゲインを取って、しっかり全国を決める」と気を引き締めていた。

◆長崎南山 持ち味の攻撃力発揮

 持ち味の攻撃力を発揮して大村工を退けた長崎南山。城野監督は「大村工のディフェンスがしっかりしていて、なかなか破れなかった。もっと後ろから(サポートが)湧いてこなければいけない」と注文をつけたが、バックスの展開力などを生かして計8トライを積み重ねた。
 セットプレーの安定がチームの長所を引き出した。前半3分、スクラムサイドのサインプレーからナンバー8山口が先制トライを決めると、その後もスクラムやラインアウトを起点に、SH並川、FB筒口らがゴールラインを駆け抜けた。フランカー森下の献身的なプレーも勝因だった。
 次は昨季からずっと勝てていない長崎北陽台戦。城野監督は「自分たちはチャレンジャーなので調整練習はなし。あと1週間、がんがん練習する」、主将のフッカー池田も「ここでリベンジするためにやってきた。しっかり果たしたい」と闘志を燃やしていた。