長崎市の滑石公民館長で、長崎市被爆継承課前課長の松尾隆さん(54)は、「焼き場に立つ少年」が左右反転している「裏焼き」ではないかと推測している。
松尾さんは今年5月、少年の上着の前合わせが通常の男性と異なり右側が上になっており、当時は左胸に縫い付けていた名札が右胸にあると気付いた。「写真は反転しているのではないか」と考えるようになった。
「『焼き場に立つ少年』は何処へ」によると、写真のネガは現在、所在不明になっている。松尾さんはいま、反転の可能性について論文をまとめている。「もしオダネル氏が裏焼きしたのであれば、反転させた真意はどこにあったのだろうか」
松尾さんはパソコンを使い写真の画像を反転させ、拡大して名札を分析した。だが、学校名や名前などの情報は判読できなかった。今後も少年の横に写る標柱などの調査を続ける考えだ。
「焼き場に立つ少年」 写真 裏焼きの可能性 左右反転、真意は
長崎新聞 2019/11/16 [10:50] 公開