乗車時に整理券、タッチで降車 広島の一部バスで運用、困惑も

共同通信 2025/04/07 [15:40] 公開

バス乗車口に設置されている新システム「モビリーデイズ」の専用端末。左はサービスが終了したICカード「パスピー」の端末=3日、広島市中区

バス乗車口に設置されている新システム「モビリーデイズ」の専用端末。左はサービスが終了したICカード「パスピー」の端末=3日、広島市中区

  • バス乗車口に設置されている新システム「モビリーデイズ」の専用端末。左はサービスが終了したICカード「パスピー」の端末=3日、広島市中区
  • 新システム「モビリーデイズ」を導入した広島電鉄の車両=3日、広島市中区
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 多くの修学旅行生や外国人観光客が訪れる広島の一部バスで、乗車時に紙の整理券を取った上で、Suica(スイカ)などの交通系ICカードをタッチして降車する独特の運用が3月末に始まった。運行会社の乗車券システムの切り替えによるためで、観光客らから「難しい」と困惑の声が上がっている。

 県内のバスや電車で使用できたICカード「パスピー」のサービス終了を受け、広島電鉄(広島市)グループは新システム「モビリーデイズ」を導入した。スマートフォンアプリのQRコードなどを乗降時に専用端末にかざす仕組みだが、スイカなどは非対応だ。

 スイカなどを使う乗客は、乗車時に整理券を取り、降車時に運賃箱に入れるとともに運転席横の別端末にタッチする仕組み。千葉県市川市から来た会社員笹木このみさん(25)は「乗車時、端末にスイカをタッチしても反応せず驚いた。外国人観光客はもっと難しく感じるのでは」と案じた。

 広島電鉄の担当者は「乗車時に整理券を取る手間をおかけするが、ICカードは利用できるのでご理解いただきたい」と話す。