カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の九州への誘致を考えるシンポジウムが30日、福岡市内で開かれ、関係者が課題や可能性について意見を交わした。主催した福岡青年会議所は「九州のゲートウェーを担い、町が成長するきっかけにしたい」として、IRを誘致するよう福岡市に提言する考えを明らかにした。
福岡市はIRに関し、誘致やその検討の有無について明言していない。福岡青年会議所は可否を判断する前に「十分な研究が必要」として、地元でも理解を深めようと、シンポジウムを企画。県内外の企業関係者ら約300人が耳を傾けた。
パネル討論には、経済関係者や大学教授ら5人が登壇。福岡市への誘致について、日本IR協会代表の中山彩子氏は「空港からのアクセスなど、交通インフラが優れている。多くの人が集まり、都市としての魅力は間違いない」と強調。IR事業者にとっても経済効果が見込める、とした。
一方、公認会計士であずさ監査法人の丸田健太郎氏は「福岡は地元の合意形成の面で、まだ議論が足りていない」と指摘。空港が都市部に近い分、交通渋滞の懸念があることも上げた。
IR誘致 福岡市に提言へ 地元青年会議所 九州シンポで表明
長崎新聞 2019/10/01 [12:00] 公開