トランプ氏、FRB議長解任せず 軌道修正、早期の利下げを要求

共同通信 2025/04/23 [10:21] 公開

米FRBのパウエル議長(ゲッティ=共同)

米FRBのパウエル議長(ゲッティ=共同)

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 【ワシントン共同】トランプ米大統領は22日、ホワイトハウスで記者団に対し、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の処遇について「解任するつもりはない」と話した。17日に自身の交流サイト(SNS)で、パウエル氏の金融政策に不満を表明し「退任が早すぎるということはない」と早期退任を求めていたが、軌道修正した。

 トランプ氏は「金利を引き下げる絶好の機会だ。議長には、遅れるのではなく早めに、あるいは適切なタイミングで行動してほしい」と述べ、改めて早期の政策金利の引き下げを要求。一方で「彼が利下げをしなければ終わりなのか。そんなことはない」と説明した。

 トランプ氏の一連のパウエル氏批判に対し、中央銀行の独立性に対する懸念からニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均が21日に大幅下落するなど、金融市場には否定的な反応も出ていた。トランプ氏がこうした市場からの反発を意識し、処遇を巡る発言を抑制した可能性もある。