ウクライナ産ハーブティーを味わって! 長崎市の会社代表(28)が輸入販売、カフェでも提供

長崎新聞 2025/04/24 [11:40] 公開

ウクライナのハーブティーを輸入販売する高見さん(左)とアナスタシアさん(右)、Lafの長野さん(中央)=長崎市住吉町

ウクライナのハーブティーを輸入販売する高見さん(左)とアナスタシアさん(右)、Lafの長野さん(中央)=長崎市住吉町

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ウクライナから輸入した伝統工芸品を販売している長崎市の「UA.Designer」がウクライナ産ハーブティーの輸入販売を始め、21日から市内のカフェで提供する。同社代表の高見翔希さん(28)は「ウクライナの食を長崎から全国へ広めたい」と語る。
 高見さんは兵庫県出身。長崎大に在学中の2019年から旧ソ連諸国で観光・貿易業を経験。22年2月、ロシアによるウクライナ侵攻後、長崎県でもウクライナ避難民を受け入れることになり、県内で通訳ボランティアを始めた。23年9月に同ブランドを設立。昨年10月に同市宝町に店舗を開業してウクライナの民族衣装や工芸品などを販売している。
 今回、通訳ボランティアをしていた際に知り合ったウクライナ出身で同大大学院生のアナスタシア・ストラシコさん(26)と相談し、ウクライナで有名な茶メーカー「MOLFAR」のハーブティーに着目した。
 高見さんが現地へ向かい、同社のCEO(最高経営責任者)のイェブゲニー氏と面会。ハーブティーのアジア進出を目指していたが、戦争で断念したことや兵士として戦闘の前線に立っていることなどを聞き、輸入販売を決めた。同社のお茶は高級志向の要人にも飲まれ、戦禍で飛行機が飛ばない今、鉄道内でも提供されているという。
 茶葉は、ウクライナ西部のカルパティア山脈で、ウクライナ人が手作業で摘んだヤナギランなど。アナスタシアさんによると、ウクライナ人にとっても身近なものだという。
 新しいことに挑戦したいという同市住吉町のカフェ「Laf(ラフ)」の店主、長野雄太さん(38)と高見さんがつながり、同店で21日から提供することになった。ミントや洋梨など6種類のハーブティーがあり、価格は1ポット800円。同店や宝町の店舗で、茶葉の販売もしている。
 高見さんは「カフェやホテル、企業などに置いてもらい、ウクライナの本格的なハーブティーが日常の一部となれば」としている。