日本を代表する書家、杭迫柏樹氏(京都在住)の世界展が21日、長崎県諫早市東小路町の山下画廊で始まった。異なる1千字を四曲屏風に書いた「行書千字文」の迫力ある線の美が見どころ。29日まで。
同市高来町出身の書家、廣津雲仙(1910~89年)が来年で生誕110年を迎えるのを前に、書道文化への関心を高めようと、同画廊と縁が深い杭迫氏の作品約30点を展示した。
杭迫氏は1934年生まれ。中国・六朝時代の書家、王義之の書法を基礎に多様な書体を習得。生活の中で読める文字への挑戦を続けている。日本芸術院賞受賞、日展名誉・特別会員。
「行書千字文」(縦145センチ、横372センチ)は昨年の現代書道二十人展に出品。「天地玄黄」「宇宙洪荒」などの四字熟語が、端正な線で連なるように書かれている。同画廊の山下博之社長は「書を再び日本人の生活や職場に生かそうとしている芸術への姿勢を堪能してほしい」と話した。杭迫氏は28日午後1時~3時、来場する。
「行書千字文」迫力の美 書家・杭迫柏樹氏の世界展
2019/09/22 [00:04] 公開