対馬市の比田勝尚喜市長は18日、磯焼けの一因とされる魚類「アイゴ」と「イスズミ」の駆除事業について、2018年度の駆除数が過去最多の計5442匹に上ったと明らかにした。定例市議会一般質問で小島徳重議員(会派つしま)の質問に答えた。
同市での駆除事業は国の交付金を使い、島内の漁業集落などが刺し網漁などによって05年度から始めている。過去3年間の実績は16年度が計718匹(参加7組織)、17年度が計3573匹(同15組織)で、16組織が参加した18年度は、16年度比で漁獲量が約7.6倍に伸びた。
小島議員は、漁業者に報奨金を出してさらに駆除数を増やすべきだと指摘。比田勝市長は「交付金などを活用した事業では駆除活動自体が補助対象になっている。漁獲した魚体数に応じた助成はできない」と答弁した。「活動組織数の拡大や、効率的な駆除の実施で漁獲量の増加に取り組みたい」と今後の方針を示した。
市水産課によると、本年度は島内2地域で海藻を仕掛けたいけす状のわなを設置しており、有効性を検証しているという。
磯焼け一因「アイゴ」「イスズミ」 2018年度 駆除最多5400匹
長崎新聞 2019/09/19 [16:00] 公開