利用者のけがを受け、4年間使用中止になっている長崎県西彼長与町吉無田郷の中尾城公園にある遊具「スパイラルスライダー」について、吉田慎一町長は4日、「再開にめどが立った」として来年度、改修工事の設計に入る考えを示した。
国の社会資本整備総合交付金を活用。2021年度からは工事ができるよう県と協議を進める。ただし、安全性が確認できなかった場合は再開せず、町のランドマークとして残す。
定例町議会で、吉岡清彦議員の質問に吉田町長が答えた。
同スライダーは、公園に架かる赤い歩道橋の橋脚をらせん状に2回転して滑り降りる。高低差は7階建てビルに相当する26メートルあり、全長は63メートル。改修は事故が複数発生した出口付近の傾斜や、らせんを緩くするなどとしており、改修費は5千万~6千万円とみられる。
同スライダーは1994年9月に利用開始。オープン直後は月に約1万人の利用があった。町によると、2015年7月、男子児童が速度を緩めようと足を広げた際に左脚を骨折。同月から利用を中止した。記録が残る約10年間の事故はこれを含め計12件。
小学4年生を頭に3人の子どもがいる同町高田郷の女性(39)は「せっかくあるのだから、安全に滑れるなら歓迎」と話した。
スライダー「再開にめど」 長与・中尾城公園の巨大遊具 安全改修工事の設計へ
2019/09/05 [00:00] 公開