「施工会社の確認怠った」 南島原市側が特別委で釈明…道の駅サテライトオフィス事業

2024/08/27 [10:46] 公開

長崎県南島原市深江町の道の駅「ひまわり」のサテライトオフィス事業が頓挫した問題で、市議会調査特別委員会(林田久富委員長)は26日、山口周一副市長ら市側から事情を聴取した。
 市はサテライトオフィス整備の補助金9千万円を「ひまわり」の運営事業者だったエバーグリーン(佐世保市)に振り込まず、福岡市の施工会社に国の補助分も含め一括で概算払いしたが、資材不足などで工事が遅延。エバーグリーンは今年5月「事業廃止届」を市に提出し、9月2日までに補助金を返還するよう命じられている。
 委員は「1千万円超の事業実績がないという施工会社に、なぜ大金を一括払いしたのか」などと追及。市側は「(施工会社の)建設業者としての資格や規模など確認を怠った」「整備費用が多額だったため、エバーグリーン側から(概算払いの)申し出があった」などと釈明した。
 エバーグリーンに山口副市長が2500万円、市職員が500万円をそれぞれ個人融資した件にも、委員から「市長に報告したのか」などと質問が相次いだ。山口副市長は「市長には事後報告した。地域活性化や企業誘致につながる道の駅やサテライト事業を成功させたいとの思いが強かった」と弁明した。