南島原市が補助金返還を求め提訴へ　佐世保の担当事業者を相手に　サテライトオフィス問題

長崎県南島原市深江町の道の駅「ひまわり」にサテライトオフィスを整備する事業が頓挫し、市に補助金９千万円が返還されていない問題で、市は３日、訴訟費用３３３万円を計上した本年度一般会計補正予算案を、同日開会した定例市議会に提案した。
　市は担当事業者だったエバーグリーン（佐世保市）を相手に、補助金返還を求める訴訟を起こす意向。
　南島原市はサテライトオフィス整備の補助金９千万円をエバーグリーンに振り込まず、施工会社の成和（福岡市）に国の補助分も含め一括で概算払いしたが、資材不足などで工事が遅延。エバーグリーンは今年５月に事業廃止届を南島原市に提出し、９月２日までに補助金を返還するよう市から命じられていた。
　市民グループが９月、補助金は「ずさんな事務処理で不当な支出」として住民監査請求をした。市の監査委員は１１月２５日、補助金返還を求め速やかに訴訟を提起するよう松本政博市長に勧告していた。