2022年知事選を巡り、医療団体の寄付計286万円が自民党支部などを経由し、大石賢吾知事の後援会に流れた「迂回(うかい)献金」疑惑。県議会総務委員会の集中審査で自民支部の会計責任者の女性は大石氏の選挙コンサルタントが深く関与したと証言したが、大石氏は否定。選挙コンサル本人は出席に応じず、真相は不明のままだ。
自民が現職と新人大石氏の両陣営に分かれて戦った22年の知事選時。「分裂選挙のため、自民県連の口座が使えないので口座を貸して」。会計責任者の女性は、江真奈美県議が選挙コンサルからこう求められたと説明。自民支部と江氏の後援会を経由して大石氏の後援会に入金するようにとの細かい指示や「違法ではない」との説明も受けたとして、「(自身は)大石氏の後援会への寄付という認識だった」と証言した。
医療団体に寄付を呼びかけた県医師連盟の森崎正幸委員長も集中審査に出席。団体から後援会に直接寄付することができないため、大石氏の選対から自民支部の口座に振り込むよう話があり「知事選で使うお金だと思っていた」と語った。
これに対し大石氏は「知事選当時、資金移動を知らなかった。知ったのは22年12月ごろ。(経緯は)関係者に聞いたが分からない」との弁明に終始。「県医師連盟からは『自民支部への寄付の依頼だった』と聞いている」と述べ、森崎氏の証言とも食い違った。
大石氏が資金移動を認識した時期については不可解な点も。医療団体のうち200万円を寄付した医療法人の代表が「寄付したのにお礼の言葉もない」と憤慨していると聞き、同年6月にお礼を伝えに秘書を向かわせている。「200万円も出していることを知らなかったのか」という委員の指摘に対し「おわびとお礼を述べに(秘書が)行くことになったが、286万円の件との認識はなかった」と釈明した。
大石氏は同年12月、江氏と賃借の契約書を作成し、利息分を含め返済。286万円は江氏の後援会の元に残る形になった。同後援会の会計責任者でもあった女性は契約書を交わした後「使って大丈夫」と選挙コンサルから江氏に連絡があったと話した。
一連の疑惑の核心部分に深く関わるとみられる選挙コンサルだが、集中審査への出席要請に応じなかった。「事実を精査すべきだ」との委員からの指摘に大石氏は「努力は続けたい」と述べるにとどまった。
自民が現職と新人大石氏の両陣営に分かれて戦った22年の知事選時。「分裂選挙のため、自民県連の口座が使えないので口座を貸して」。会計責任者の女性は、江真奈美県議が選挙コンサルからこう求められたと説明。自民支部と江氏の後援会を経由して大石氏の後援会に入金するようにとの細かい指示や「違法ではない」との説明も受けたとして、「(自身は)大石氏の後援会への寄付という認識だった」と証言した。
医療団体に寄付を呼びかけた県医師連盟の森崎正幸委員長も集中審査に出席。団体から後援会に直接寄付することができないため、大石氏の選対から自民支部の口座に振り込むよう話があり「知事選で使うお金だと思っていた」と語った。
これに対し大石氏は「知事選当時、資金移動を知らなかった。知ったのは22年12月ごろ。(経緯は)関係者に聞いたが分からない」との弁明に終始。「県医師連盟からは『自民支部への寄付の依頼だった』と聞いている」と述べ、森崎氏の証言とも食い違った。
大石氏が資金移動を認識した時期については不可解な点も。医療団体のうち200万円を寄付した医療法人の代表が「寄付したのにお礼の言葉もない」と憤慨していると聞き、同年6月にお礼を伝えに秘書を向かわせている。「200万円も出していることを知らなかったのか」という委員の指摘に対し「おわびとお礼を述べに(秘書が)行くことになったが、286万円の件との認識はなかった」と釈明した。
大石氏は同年12月、江氏と賃借の契約書を作成し、利息分を含め返済。286万円は江氏の後援会の元に残る形になった。同後援会の会計責任者でもあった女性は契約書を交わした後「使って大丈夫」と選挙コンサルから江氏に連絡があったと話した。
一連の疑惑の核心部分に深く関わるとみられる選挙コンサルだが、集中審査への出席要請に応じなかった。「事実を精査すべきだ」との委員からの指摘に大石氏は「努力は続けたい」と述べるにとどまった。