過去最多に並ぶ5人が立候補した長崎1区は、国民民主党前職の西岡秀子候補が先行し、自民党新人の下条博文候補らが追う展開。派閥裏金事件などで自民への逆風が続く一方、無党派層の動向が見えないとの声も聞かれ、各陣営は県都の「風」をつかもうと躍起になっている。
23日夜、長崎市中心部のアーケードの一角を群衆が埋め尽くした。西岡候補の決起集会。総合選対長の中村泰輔県議が叫んだ。「大変厳しい状況。風は吹いていない。決して吹いていない」。危機感をあおるような演説に、聞き入っていた聴衆が、困惑したように顔を見合わせた。「え、そんなやばいの?」
報道各社の世論調査は序盤からリードを伝えているが陣営はむしろ“戦勝ムード”による組織の緩みを警戒する。翌24日に開かれた連合長崎の会合では、髙藤義弘会長が幹部らに念を押した。「情勢は1日でころっと変わる。報道をうのみにしないように」
組織の引き締めを図りつつ、選挙戦最終日は終日、街頭に繰り出す。浮動票を取り込み、上積みを狙う。
「周りの5人、可能であれば10人に声かけいただければ、この状況を大きく変えることができる。長崎を一緒に変えましょう」
下条候補が客席に向かって声を張り上げた。24日に市内であった「大集会」。劣勢が伝えられる中、起死回生を狙う「最大のヤマ場」(陣営幹部)と位置付けた。2千人収容のホールは8割ほどが埋まり、連立を組む公明党幹部も駆けつけ「政権与党」を強調した。
この直前には別の集会で自民の小野寺五典政調会長が演説。三菱重工業長崎造船所を訪問したと明かし、西岡候補を支える重工労組へのけん制が透けて見えた。下条陣営は「雰囲気は良くなっている」と話し、最終日は街頭活動に注力して追い上げを図る。
共産党新人の内田隆英候補は核兵器禁止条約の早期批准や福祉政策の充実を訴え存在感をアピールする。
日本維新の会新人の山田博司候補は教育無償化などを唱え、「どぶ板」で保守層を中心に浸透を図る。
参政党新人の黒石隆太候補は「日本をなめるな」を合言葉に既存政治に不満を抱く層の受け皿を目指す。
23日夜、長崎市中心部のアーケードの一角を群衆が埋め尽くした。西岡候補の決起集会。総合選対長の中村泰輔県議が叫んだ。「大変厳しい状況。風は吹いていない。決して吹いていない」。危機感をあおるような演説に、聞き入っていた聴衆が、困惑したように顔を見合わせた。「え、そんなやばいの?」
報道各社の世論調査は序盤からリードを伝えているが陣営はむしろ“戦勝ムード”による組織の緩みを警戒する。翌24日に開かれた連合長崎の会合では、髙藤義弘会長が幹部らに念を押した。「情勢は1日でころっと変わる。報道をうのみにしないように」
組織の引き締めを図りつつ、選挙戦最終日は終日、街頭に繰り出す。浮動票を取り込み、上積みを狙う。
「周りの5人、可能であれば10人に声かけいただければ、この状況を大きく変えることができる。長崎を一緒に変えましょう」
下条候補が客席に向かって声を張り上げた。24日に市内であった「大集会」。劣勢が伝えられる中、起死回生を狙う「最大のヤマ場」(陣営幹部)と位置付けた。2千人収容のホールは8割ほどが埋まり、連立を組む公明党幹部も駆けつけ「政権与党」を強調した。
この直前には別の集会で自民の小野寺五典政調会長が演説。三菱重工業長崎造船所を訪問したと明かし、西岡候補を支える重工労組へのけん制が透けて見えた。下条陣営は「雰囲気は良くなっている」と話し、最終日は街頭活動に注力して追い上げを図る。
共産党新人の内田隆英候補は核兵器禁止条約の早期批准や福祉政策の充実を訴え存在感をアピールする。
日本維新の会新人の山田博司候補は教育無償化などを唱え、「どぶ板」で保守層を中心に浸透を図る。
参政党新人の黒石隆太候補は「日本をなめるな」を合言葉に既存政治に不満を抱く層の受け皿を目指す。