住宅火災が増加、死者7人 2024年の長崎市消防局管内 救急出動は4年ぶり減

長崎新聞 2025/01/13 [12:46] 公開

過去10年間の火災発生状況

過去10年間の火災発生状況

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長崎市消防局は、2024年に同市と西彼長与、時津両町で発生した火災・救急・救助の概況を発表した。火災発生件数は93件で前年から8件減ったが、死者は7人と前年と比べて3人増加。建物火災に占める住宅火災の割合が増えたことを要因とみて、注意を呼びかけている。
 火災の内訳は「建物火災」が60件(前年比1件減)で最も多く、このうち6割を占める38件(同6件増)が住宅火災。ほかは、たき火、枯れ草の焼却などによる「その他の火災」26件、「車両火災」6件、「林野火災」1件と続いた。
 火災による死者のうち、4人が65歳以上の高齢者。負傷者は23人(同8人増)だった。出火原因は「たき火」「たばこ」各15件、「電気器具・配線」9件、「放火(疑い含む)」「灯火」各7件。
 救急出動件数は2万9058件(前年比43件減)となり、4年ぶり減少に転じた。同局は、23年11月から病院間の転院搬送に救急車ではなく民間事業者の活用を求めるガイドラインを運用しており、医療機関の協力が大きく影響したとみている。今後も、市民への救急車適正利用の呼びかけに加え、救急車を呼ぶべきか迷った場合の相談に医療従事者らが24時間365日、無料で応じる相談窓口「#7119」の周知を図るとしている。
 救急車での搬送人員は2万4960人(同115人減)。救助出動件数は136件(同44件減)、救助人員103人(同19人減)だった。