【ニューヨーク共同】米航空機大手ボーイングは22日、運航などに関するソフトウエアを手がけるデジタル航空ソリューション事業の一部を米投資ファンドのトーマ・ブラボーに売却すると発表した。売却額は105億5千万ドル(約1兆4900億円)。財務基盤を強化し、航空機生産といった中核事業に注力するのが狙い。
取引は2025年中に完了する見通し。ボーイングによると、世界で約3900人いるソリューション分野の従業員は、売却する事業と社内に残る事業に分かれるという。ケリー・オルトバーグ最高経営責任者(CEO)は声明で「バランスシートの補強や、投資適格の格付け維持を優先させるという当社の戦略の一つだ」と説明した。
ボーイングは機体の品質問題や、ストライキの影響で生産が減少。24年12月期決算は通期として6年連続の赤字となった。24年8月に就任したオルトバーグ氏の下で、経営再建を進めている。