日本バスケットボール協会が3月下旬の全国大会(東京)で、3点シュートを試験的に導入した。リングから半径6・75mのラインの外から狙う3点シュートはバスケの華の一つ。難度も高く、小学生が親しむミニバスの正式ルールにはない。協会は子どもたちの技術や体力が向上してきているとして、今回は「特別ルール」として初採用した。
男子の円座スポーツ少年団(香川)と豊浦スポーツ少年団(山口)の一戦は残り約2秒で29―29の大接戦。勝負を決めた一撃は円座の河津文直さん(12)が終了間際に放った3点シュートだった。自宅で毎日1時間、練習を重ねた。「自分の武器が認められてうれしかった」。
ミニバスの正式ルールは、どの位置から決めても2点。ゴール下の背の高い選手にボールを集め、点を稼ぐ戦法のチームもある。特別ルールはこの状況に一石を投じ、長距離シュートやアウトサイドでのプレーを磨いてもらうことが目的。
ある指導者は賛成の考え。練習拠点の体育館に3点ラインがないという監督は「公営の体育館を借りないと練習ができない」と課題も挙げた。