前回覇者と白熱ラリー! バレー少年女子、長崎県勢7位  第78回国民スポーツ大会第4日

2024/10/09 [11:33] 公開

【バレーボール少年女子準々決勝、長崎―東京】第1セット、長崎のMB林(西彼杵高)がスパイクを放つ=鳥栖市、サロンパスアリーナ

【バレーボール少年女子準々決勝、長崎―東京】第1セット、長崎のMB林(西彼杵高)がスパイクを放つ=鳥栖市、サロンパスアリーナ

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第78回国民スポーツ大会「SAGA2024」第4日は8日、佐賀県内各地で12の正式競技が行われ、長崎県勢はレスリングフリースタイルで少年男子55キロ級の小川大和(島原高)が準決勝に進んだ。
 レスリング勢は小川のほか、成年男子で74キロ級の金子将大(トラスト)、86キロ級の森崎悠太郎(東洋大)も8強入り。準々決勝で敗れたが、5位入賞を果たした。
 西彼杵高単独のバレーボール少年女子は準々決勝で東京に1-2で惜敗。続く5、7位決定戦も山口に0-2で敗れた。ラグビー成年男子は5~7位決定戦予備戦で滋賀に10-21で敗れて7位が確定。バレーボール成年男子も5、7位決定戦で北海道に1-3で敗れて7位となった。
 第5日は9日、各地で10の正式競技を実施する。

◎バレー少年女子7位 全国上位で通用する力示す

 前回覇者に肉薄した。西彼杵高単独のバレーボール少年女子が準々決勝で東京と白熱のラリー戦を展開。試合終盤に主軸のOH佐藤侑の負傷退場もあり、フルセットの末に敗れたが、チームとして全国上位で通用する力を示した敗戦だった。
 全国優勝15度の名将・井上博明監督(西海市教委)が指導を始めて2年目のチームと、全国優勝12度の名門・八王子実践高の初顔合わせ。注目のカードは第1セットから火花を散らした。
 東京が多彩に5点を先行すると、長崎も食らい付く。「ボールを下に落とさなければ負けない」と主将のリベロ吉田を中心にレシーブに跳び、ブロックアウトや相手のミスを誘発しながら得点を重ねた。23-25でこのセットを取られても、試合前に井上監督から「やるしかない」と気合を注入された選手たちの集中は途切れなかった。
 第2セット。MB泉、林のセンター攻撃がはまって25-19で取り返す。この流れのまま勝つ-。全員がそう信じて臨んだ第3セット、14-19の場面。佐藤侑がスパイクの際に左足首を痛めて退場。力尽きた。
 今夏のインターハイで初出場ながら8強まで進み、さらに上を目指す集団へと成長した。だからこそ、夏と同じ全国8強に、井上監督からは「何も成長していない」と厳しい言葉が出た。決めるべきところで決め手がない。拾える球を全部は拾えていない。指摘は、的確だった。
 吉田は「春高(全国高校選手権)予選まで、これから一人一人が課題とどれだけ向き合えるかが大事になる」と恩師の言葉を解釈する。東京体育館のオレンジ色のセンターコートに立つために、全国4強に入るために。やるべきことが明確に見えた秋になった。