平和への思いを共有 親子記者が活動報告会 長崎原爆資料館

2024/08/12 [12:20] 公開

取材内容を報告する親子記者=長崎原爆資料館

取材内容を報告する親子記者=長崎原爆資料館

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日本非核宣言自治体協議会(会長・鈴木史朗長崎市長、356自治体)が実施する親子記者の活動報告会が11日、長崎市平野町の長崎原爆資料館であり、全国から集まった親子記者が、被爆の実相や平和について取材した内容を発表した。
 2008年から毎年実施。全国100組の応募から選ばれた親子9組が8~11日の日程で参加した。親子は、それぞれの地元で事前に平和について学んだ上で被爆地長崎を訪れ、9日の平和祈念式典に参列したり、被爆者や平和活動に取り組む次世代の人々に話を聞いたりした。取材した内容は、A3判8ページの新聞「ナガサキ ピース・タイムズ」にまとめた。
 報告会では親子が、取材の成果や感想を発表。静岡県富士市から参加した小学4年生の西澤快人さん(10)は「長崎を訪れ、とてもすてきな町だと思った。原爆から生き残った人々が、すてきな長崎をつくったのだと感動した」と感想を述べた。母親の昇子さん(37)は「過去の戦争のことを子どもに何も話せないと感じて参加した。取材で学んだ『楽しみながら伝える』という視点も大切にしたい」と話した。
 発表を聞いた鈴木市長は「長崎の思いを共有してもらえてうれしい。ぜひ地元で多くの人に広げてほしい」と呼びかけた。完成した新聞は全国の自治体への配布やホームページでの公開を予定している。