長崎、佐世保、大村の3市議選が14日告示。「市民の代弁者」を決める戦いが幕を開けた。“平成最後の選挙戦”とあって、各市では次代を見据えた論争が展開されている。加速する人口減少対策、大型公共施設を生かしたまちづくり、議員の世代交代…。候補者たちはそれぞれの思いを胸にまちの将来像を語り、勝利を求めて支持を訴えた。
■長崎
定数40に対し現職、元職、新人の計45人が出馬した長崎市議選。深刻化する人口減少などを主な論点に各候補者が遊説に臨む。
現職の一人は市中心部の公園で第一声を上げた。駆けつけた100人以上の支持者を前に「4年前の出陣式よりも多くの人が集まっている」と笑顔を見せ、「今の市政を変えなければいけない。そのために上位で当選できるよう応援をお願いしたい」と呼び掛けた。
別の現職は出陣式で支持者一人一人と握手を交わし、「人口減少に歯止めをかけなければいけない。若い人が住んでよかったと実感できるまちづくりが必要だ」と決意表明。ある新人は子育て施策拡充や地場産業の振興を掲げて「長崎を素晴らしいまちにしていきたい。最後まで全力で走っていく」と訴え、さっそうと選挙カーに乗り込んだ。
■佐世保
佐世保市議選は定数33に対し前回より4人多い44人が立候補した。このうち新人は、7人増えて17人が参戦。票の奪い合いは激しさを増しており、各候補者の第一声も熱を帯びた。
新人のうち3人は女性の候補。1人は市中心部の事務所近くで「女性なくして未来はないと確信している。矢面に立ち、突破口を切り開く」と力強く決意表明した。
ベテランの現職は西九州道の4車線化や港湾整備など市が抱える課題を挙げ、「これからの佐世保のために、議会の先頭に立って、いち早く結果を出させてほしい」と強調。現職の後継として臨む新人は「皆さんの力で市政に上げてほしい」と訴えた。
■大村
大村市議選は定数25に現職、元職、新人の計31人が立候補。少子高齢化対策、子育て支援、新市庁舎建設のほか、新幹線、新図書館(ミライon図書館)を生かしたまちづくりなどを論点に選挙戦を展開している。
新人の一人は出陣式で「生まれ育った大村のために役に立ちたい。政策をしっかり伝え、最後まで戦い抜く」と決意表明。現職の一人は中心市街地のアーケード内で「小中学生まで子ども医療費助成の現物給付を実現させたい」と第一声。支持者に見送られながら選挙カーに乗り込んだ。