佐世保市のごみ袋

長崎新聞 2025/04/28 [09:45] 公開

高校卒業から約40年ぶりに佐世保市暮らしを今月から始めた。驚いたのが、この地での指定ごみ袋代の高さ。ごみ処理手数料を含んだごみ袋代は大(45リットル)4枚1組で880円、1枚当たり220円にもなる▲前任地では、同サイズの袋が1枚当たり20円以下だったので、目まいがするほど高く感じる。もっとも市が購入補助券をくれ、これを使えば大なら1組40円。1枚当たり10円▲ただ、券で買える1年間分の袋は、大で20枚分しかない。前任地では2人で月に10枚以上は使っていたので「花粉症の人は安心して鼻もかめないな」なんて嫌みも思い浮かぶ▲市の調査でも「高い」との声は少ないわけではない。ネットのフリーマーケットサイトで券が出品され転売されているのも高さに起因するのだろう▲とはいえ、市民の方々の反応は比較的冷静なよう。市廃棄物減量推進課によると、補助券分を超えて購入する人は限られ、大多数は券の枠内で間に合っているという。制度が始まって20年。市民の皆さんの多くがごみ減量のすべを身に付けておられるということか▲郷に入っては郷に従え。「意外とごみは出らんよ。足らんなら袋やろうか」とは市内の実家の母。いつも食べ残していたスーパーの刺身のツマも食べたり、無駄を減らして、郷に従う日々である。(屋)