救急出動、過去最多を更新 火災73件、死者は前年比増の4人 県長崎央消防本部2024年まとめ

長崎新聞 2025/01/20 [12:51] 公開

県央消防本部管内の火災発生、救急出動件数の推移

県央消防本部管内の火災発生、救急出動件数の推移

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長崎県央地域広域市町村圏組合消防本部は2024年の火災・救急概要をまとめた。管内(諫早、大村両市と国見町、瑞穂町を除く雲仙市)の火災発生件数は前年比7件増の73件で、火災による死者は同2人増の4人。救急出動は同587件増の1万3459件で過去最多を更新した。
 火災種別は▽建物火災41件▽たき火から周囲に延焼するなどの「その他の火災」25件▽車両火災6件▽船舶火災1件-の順。出火原因は「たき火」が16件で最多。「たばこ」「こんろ」各4件、「ストーブ」「電気機器」「灯火」「火入れ」各3件と続いた。
 昨年の火災による死者4人のうち、3人が建物火災で亡くなっており、うち2人は65歳以上の高齢者だった。過去10年間で見ると、住宅火災の死者24人のうち、65歳以上の高齢者が8割近くを占めている。同本部は「火の取り扱いについて戸別訪問やホームページなどで注意を呼びかけたい」としている。
 救急出動件数は10年連続で1万件超。昨年は1日平均36・9回、40分に1件の計算だった。搬送者数も1万2331人と前年より439人増加。救急出動の内訳は、急病が8641件と全体の過半数を占め、一般負傷2091件、転院搬送1564件と続いた。同本部は「夏の異常気象、冬の感染症が主な原因。高齢化に伴い、今後も出動件数は増加する」とみている。
 医師等同乗救急自動車(EMTAC)の出動は133件。昨年5月から出動基準を一部見直したことで前年より108件増加した。