小型ロケット、風で打ち上げ中止 15日再挑戦へ、和歌山の発射場

2024/12/14 [13:23] 公開

打ち上げが延期となった小型ロケット「カイロス」2号機=14日午前10時39分、和歌山県串本町(共同通信社ヘリから)

打ち上げが延期となった小型ロケット「カイロス」2号機=14日午前10時39分、和歌山県串本町(共同通信社ヘリから)

  • 打ち上げが延期となった小型ロケット「カイロス」2号機=14日午前10時39分、和歌山県串本町(共同通信社ヘリから)
  • 見学場で「カイロス」2号機の打ち上げを待つ人たち=14日午前8時22分、和歌山県串本町
  • 小型ロケット「カイロス」2号機の打ち上げが延期となり、スペースワンが開いた説明会=14日午後、和歌山県串本町
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 宇宙事業会社スペースワン(東京)は14日午前、和歌山県串本町の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」から、小型ロケット「カイロス」2号機を打ち上げるとしていたが、発射場上空の風が強く中止した。民間単独としては国内初となる、人工衛星の軌道投入への再挑戦は先送りとなった。スペースワンの阿部耕三執行役員は、打ち上げを15日午前11時で調整していると明らかにした。

 成功すれば、衛星打ち上げビジネスで海外の後を追う日本にとって、飛躍の契機となることが見込まれていた。

 打ち上げるのは、全長18メートル、重さ約23トンの固体燃料ロケット。3段の燃料を切り離し、発射の約1時間後までに搭載した台湾の宇宙機関の衛星など計5機を分離、軌道投入する。

 初挑戦となった3月の打ち上げでは、飛行のための推進力を実際の値よりも高く予測し、安全な飛行のために設定した範囲を外れ、自律破壊に至った。政府の衛星も搭載していたが失われた。

 スペースワンは、IHIエアロスペースなどが出資して2018年に設立した。