大阪・関西万博に出展するパレスチナの展示物について、駐日パレスチナ常駐総代表部は10日、開幕までに届かない可能性があると明らかにした。国際宅配便での輸送を試みているが、経由するイスラエルの許可が出ないため留め置かれているという。
万博の政府代表を兼任するワリード・シアム代表(大使)によると、展示する印刷物や、来場者へ配布する記念品を日本に向け発送した。当初船での輸送を予定していたが、パレスチナ自治区ガザで侵攻を続けるイスラエルの港の使用許可が出ず、展示物の数を減らして航空便に切り替えた。出展ブースは13日の万博開幕日に合わせて公開するが、展示物がない状態となる可能性がある。
パレスチナの出展は複数の参加国と共有する「コモンズD」館内。展示内容では2023年10月に始まったガザでの戦闘には触れず、「遺産」と「歴史」に焦点を当てるという。