JR東日本は4日、東北新幹線の新型車両「E10系」を開発すると発表した。2027年秋以降の車両完成と30年度の営業運転開始を目指す。「E2系」や「E5系」の後継で、最高時速は320キロ。次世代新幹線の開発に向けた新型試験車両「ALFA―X(アルファエックス)」で検証してきた技術を活用した。
JR東によると、10両編成で、大型の荷物置き場を拡幅させ、全席に電源コンセントを備え付ける。ゆとりのある4列シートの車両もあり、5号車には荷物輸送用のドアを設置。スムーズな積み降ろしを可能にし、貨客混載サービスに活用する。
車両は東北地方の山々をイメージした緑色を基調に、沿線各地の自然から着想を得た色彩を取り入れた。
安全面では、地震対策として、車両の損傷や脱線を防止するため左右に揺れるのを抑えるダンパーを採用するなどした。北海道新幹線の札幌延伸開業に伴い使用する車両は今回設計する車両をベースに別途検討する。
喜勢陽一社長は4日の記者会見で「質の高いサービスの実現に向けて開発を進めたい」と話した。