早岐射撃場の屋内化を要望 防衛省に佐世保市 周辺住民から騒音に苦情 長崎

2024/08/13 [11:00] 公開

長崎県佐世保市の宮島大典市長は8日、屋外にある陸上自衛隊早岐射撃場(同市有福町)を屋内型に整備するよう防衛省に要望した。同省側も屋内化を前向きに検討する姿勢を示したという。
 政府施策に関する要望活動の一環。市が同射撃場の騒音対策を政府要望に盛り込むのは初めて。宮島市長と林健二市議会議長らが同省を訪れ、青柳肇整備計画局長らと面会した。
 要望書などによると、射撃場の面積は約77ヘクタール。2018年3月の水陸機動団発足後は、訓練頻度や連発する射撃音が増加。周辺住民からの騒音に対する苦情を受け、市が国と対策を協議してきた。
 面会は非公開。関係者によると、市側は地元自治会などとの協議も踏まえた上で「屋内型」が効果的と説明。同省側は「しっかりと認識して対処していく」と応じたという。
 面会後、宮島市長は取材に対し「喫緊の課題としっかり受け止めてもらったと思う。一日も早い騒音解消は共通認識となっている」と手応えを話した。
 ほかに重点項目として佐世保港のすみ分けの推進や西九州自動車道の整備促進なども関係省庁に要望した。