現職の退任で8年ぶりにリーダーが代わる西海市長選は20日の投票に向け、終盤戦に入った。いずれも無所属新人で、元県議の瀬川光之候補(63)=自民、公明推薦=、元市議の田﨑耕太候補(42)、司法書士の武宮雄志候補(42)の3人が舌戦を繰り広げる。人口減少が続く市の浮揚に向け、豊富な政治経験を基に「即戦力」をアピールする瀬川候補、現市政への批判のトーンを強め「健全化」を唱える田﨑候補、若い発想と情熱を前面に「世代交代」を強調する武宮候補、三者三様の訴えを続ける。
告示翌日の大瀬戸町。瀬川候補の隣には金子容三衆院議員(自民、長崎3区)の姿があった。集落や事業所前を回り、街頭演説で「即戦力、実績のある人に任せないと。課題解決は待ったなし」と力を込めた。
県議会議長も務めた自民の重鎮を「必ず市長に」と県議団も別動隊で下支え。「党営選挙」の様相に、党の政治とカネの問題の影響に気をもむ関係者も。100を超える企業・団体の推薦を受け、安定した組織戦に映るが、瀬川候補は「一人一人に顔と名前を覚えてもらうため足を運ぶしかない」と気を引き締める。
保守層の中で既得権益に反感を持つ人たちが支持層と話す田﨑候補。「牛耳られた市政ではなく、市民ど真ん中の市政運営を」。街頭演説では、長崎オランダ村を巡る訴訟など現市政を批判し、その矛先は大石賢吾知事の政治資金問題に絡んで県政にも及ぶ。遠巻きに聞いていた高齢男性に駆け寄り握手を交わすと、「はっきりと物が言える人。偏りのない政治を」とエールを送られた。
選挙前と同様に組織に頼らず、街頭に立つスタイルを徹底。「勝手連的に応援してくれる動きも活発化している」と手応えを語る。
「私たちは手を取り合って、人口減少という時代の大きな流れに立ち向かわなければ」。武宮候補は告示翌日から連日夜、個人演説会を開催。市内に移住した同世代の女性が応援弁士を務め、「若い世代の定住人口増」実現に向け、子育て支援や空き家の流通促進などの政策を掲げる候補者の訴えを後押しする。
歴代3市長も全面的に応援。「政治経験がないからこそ、しがらみのない市政運営ができる。市民と一緒に歩み、若い発想と情熱で時代の変化に対応できるリーダーが必要」と世代交代を呼びかける。
前回の投票率は73・66%。新人3人による市長選で注目度は高いとの見方から、瀬川、田﨑両陣営は75~80%と予想。一方、武宮陣営は「若年層の関心が高まっていない」として「前回をやや下回る」とみる。
3候補とも保守系のため、保守票が割れ、勝敗の行方は混沌(こんとん)としている。浮動票の動向が一つの鍵になりそうだ。
有権者数は2万913人(男1万185、女1万728)=12日現在、市選管調べ=。
告示翌日の大瀬戸町。瀬川候補の隣には金子容三衆院議員(自民、長崎3区)の姿があった。集落や事業所前を回り、街頭演説で「即戦力、実績のある人に任せないと。課題解決は待ったなし」と力を込めた。
県議会議長も務めた自民の重鎮を「必ず市長に」と県議団も別動隊で下支え。「党営選挙」の様相に、党の政治とカネの問題の影響に気をもむ関係者も。100を超える企業・団体の推薦を受け、安定した組織戦に映るが、瀬川候補は「一人一人に顔と名前を覚えてもらうため足を運ぶしかない」と気を引き締める。
保守層の中で既得権益に反感を持つ人たちが支持層と話す田﨑候補。「牛耳られた市政ではなく、市民ど真ん中の市政運営を」。街頭演説では、長崎オランダ村を巡る訴訟など現市政を批判し、その矛先は大石賢吾知事の政治資金問題に絡んで県政にも及ぶ。遠巻きに聞いていた高齢男性に駆け寄り握手を交わすと、「はっきりと物が言える人。偏りのない政治を」とエールを送られた。
選挙前と同様に組織に頼らず、街頭に立つスタイルを徹底。「勝手連的に応援してくれる動きも活発化している」と手応えを語る。
「私たちは手を取り合って、人口減少という時代の大きな流れに立ち向かわなければ」。武宮候補は告示翌日から連日夜、個人演説会を開催。市内に移住した同世代の女性が応援弁士を務め、「若い世代の定住人口増」実現に向け、子育て支援や空き家の流通促進などの政策を掲げる候補者の訴えを後押しする。
歴代3市長も全面的に応援。「政治経験がないからこそ、しがらみのない市政運営ができる。市民と一緒に歩み、若い発想と情熱で時代の変化に対応できるリーダーが必要」と世代交代を呼びかける。
前回の投票率は73・66%。新人3人による市長選で注目度は高いとの見方から、瀬川、田﨑両陣営は75~80%と予想。一方、武宮陣営は「若年層の関心が高まっていない」として「前回をやや下回る」とみる。
3候補とも保守系のため、保守票が割れ、勝敗の行方は混沌(こんとん)としている。浮動票の動向が一つの鍵になりそうだ。
有権者数は2万913人(男1万185、女1万728)=12日現在、市選管調べ=。