ガザ停戦見えず、人道状況悪化 食料不足、攻撃再開1カ月

共同通信 2025/04/18 [21:43] 公開

18日、ガザ中部ブレイジの難民キャンプで、水の配給を受ける人々(ゲッティ=共同)

18日、ガザ中部ブレイジの難民キャンプで、水の配給を受ける人々(ゲッティ=共同)

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 【エルサレム共同】イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザで大規模攻撃を再開して18日で1カ月。イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦協議は進まず、攻撃が収まる道筋は見えない。イスラエルはガザへの支援物資搬入を1カ月半も止め、ガザの人道状況は大きく悪化。食料不足など市民の苦境が深まっている。

 ハマス幹部ハイヤ氏は17日放送のテレビ演説で、イスラエルが提示した停戦案を批判し、受け入れを拒否する姿勢を示した。停戦案が言及しているとされる「ガザの非武装化」も受け入れない立場を強調した。

 ハイヤ氏は拘束する人質全員を解放する交渉に応じる条件として、恒久停戦やイスラエル軍のガザ撤収が停戦案に含まれる必要があると訴えた。

 1月に発効した停戦は3月18日の攻撃再開で事実上崩壊した。イスラエルは3月2日にガザへの物資搬入を停止。人質解放を狙い、これまでの戦闘で弱体化したハマスに圧力をかける。ガザ最南部ラファを包囲するなど軍事行動も強化する。

 ガザ保健当局によると、攻撃再開後、17日までのガザの死者は1691人に上る。