大村・福重小の新校舎が完成! 大雨災害踏まえ避難場所に、地域住民ら祝う 長崎

2025/02/22 [12:10] 公開

完成した福重小の新校舎=大村市福重町

完成した福重小の新校舎=大村市福重町

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長崎県大村市福重町の市立福重小(秋山学校長、392人)の新校舎が今月、完成した。落成式が19日、同校であり、地域住民らが完成を祝った。2020年7月に福重地区を襲った大雨災害を踏まえ、災害時の避難場所としても利用できる施設になった。
 福重小は1872(明治5)年創立の伝統校。現校舎は建設後65年以上経過している棟があり、老朽化が問題視されていた。
 市は2020年3月に学校施設の長寿命化計画を策定し、23年10月から福重小の工事に着手した。新校舎は旧グラウンド内に建設し、鉄筋コンクリート造り地上3階建て。延べ床面積4295平方メートル。工事費用は約18億円。
 20年7月の災害時、福重地区では広範囲が浸水するなど大きな被害が出た。新校舎はかさ上げし、避難場所となる多目的室を備えた。平時は地域住民の集会場などとしても利用できる。施設内は段差がなく、エレベーターを設置するなどバリアフリーに配慮している。
 落成式で園田裕史市長は「災害の教訓を生かした。学校を拠点とした地域コミュニティー構築のモデルにしていただきたい」とあいさつ。秋山校長は「節目を迎えられ、うれしい。福を重ねる感謝に満ちた学校になれば」と語った。
 人口が増加し続ける大村市では小中学校施設の建て替えや改良が進んでおり、福重小は新校舎改築の1例目となった。今後、市立三城小や市立中央小の校舎建て替えなど、各校で整備が進む見通し。