未利用魚をカップ麺に! 大阪のエースコック、長崎・五島のアイゴやイスズミから魚介エキス

長崎新聞 2025/04/22 [12:15] 公開

商品の魅力を語るエースコックの正野マーケティング本部長=県庁

商品の魅力を語るエースコックの正野マーケティング本部長=県庁

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市場で価値が付きにくい未利用魚を活用して食品ロスを削減しようと、エースコック(大阪府吹田市)は21日から、長崎県の五島近海で取れた未利用魚を使ったカップ麺「もったいないをおいしいに 五島列島の魚介だしちゃんぽん・うどん」の販売を始める。60万食を用意し、3カ月ほど全国のスーパーやコンビニの店頭に並ぶ見通し。
 同社のSDGs(持続可能な開発目標)達成を目指す取り組みの一環。2022年に大阪府で始まり、本県は4カ所目。これまで、市場に流通しにくい規格外のハモやサバ、トマトを使ったカップ麺を開発してきた。
 同社は当初から、好漁場として知られる一方、アイゴやイスズミによる磯焼け被害が深刻な五島列島に目を付けていた。一般社団法人離島振興地方創生協会(東京)の協力で、五島近海で取れた2種を調達。計約900キロを、かまで炊き出し、魚介エキスを抽出した。スープも改良を重ね、2種の独特の風味を生かしたカップ麺に仕上げた。
 18日に県庁で、大石賢吾知事に商品の完成を報告した同社の正野孝治マーケティング本部長は「国民食とも言えるカップ麺にすることで、五島列島の未利用魚を老若男女問わず身近に感じてもらいたい」とアピールした。
 希望小売価格は236円(税抜き)。