経済効果193億円 西九州新幹線 長崎を訪れた観光客103万人

2024/09/28 [10:55] 公開

西九州新幹線かもめ=長崎市内

西九州新幹線かもめ=長崎市内

大きい写真を見る
長崎県は27日、2022年9月に開業した西九州新幹線(武雄温泉-長崎)を利用した観光客による経済波及効果(県内)が、開業後1年間の推計で193億円に上ったと明らかにした。新幹線を利用して本県を訪れた観光客数は約103万人だった。
 県議会総務委員会で新幹線対策課が調査結果を報告した。
 同課によると、経済波及効果のうち、県内外の観光客が県内で消費した直接効果が118億円。県内のホテルや飲食店といった観光関連施設が仕入れる商品や食材など、間接的な需要による1次波及効果が50億円だった。
 西九州新幹線を利用して本県を訪れた観光客数のうち、新幹線開業を契機とした新規の観光客数は33万9千人と算出した。
 同課は「新幹線の開業は一定の効果があった」と分析。一方、九州新幹線長崎ルートの未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)の整備方式が決まらない中、効果をさらに高めるためには「関西へ直通運行する全線フル規格化が必要だ」と改めて説明した。