ヤマシタヘルスケア増収増益 社長「売り上げ順調に伸びている」 5月期決算

2024/07/19 [10:50] 公開

山下医科器械(長崎県佐世保市)を傘下に置くヤマシタヘルスケアホールディングス(福岡市)が12日発表した2024年5月期連結決算は、売上高が前期比5・8%増の615億5500万円、純利益が2・6倍の5億8千万円で増収増益だった。27年5月期の売上高目標を730億円とする中期経営計画も策定し、同日公表した。
 グループ9社の中核を担う医療機器販売業は、検査用などの設備投資需要や診療材料などの消耗品需要が増加。原材料価格の高止まりや円安進行によるコスト上昇分を販売価格に一定反映させた。昨年12月、鹿児島オルソ・メディカル(鹿児島市)を子会社化したことも増収に寄与した。
 福岡市内で会見した山下尚登社長は「売り上げが順調に伸びている」と述べた。25年5月期の業績予想は売上高673億1900万円、純利益5億900万円を見込む。
 中計は「積極的投資とグループ機能向上によるバランス経営の実行」を基本方針に掲げた。特に採用や教育、育成に重点投資する。M&A(合併・買収)やパートナーシップ強化で収益性を向上させる。
 乳がん検診で女性の心身の負担を軽減する超音波検査機器を開発中。山下社長は「来年には製品化したい」との見通しを示した。