「五島うどん課」新設へ 長崎・新上五島町 「日本三大うどん」の一つ、ブランド化や後継者育成

2024/09/12 [11:00] 公開

五島うどんの地獄だき(新上五島町提供)

五島うどんの地獄だき(新上五島町提供)

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長崎県新上五島町は名産品の五島うどんの振興を図り、10月1日付で「五島うどん課」を設置する。五島うどんのブランド化を進めて広くPRし、後継者育成にも力を注ぐ。
 町議会が11日、五島うどん課の設置議案を全会一致で可決した。職員10人は当面、観光商工課と兼務するが、いずれは独立するという。
 五島うどんは手延べでつばき油を使用していて、こしの強さとのど越しの良さが特徴。讃岐うどん、稲庭うどんと並び「日本三大うどん」の一つとされる。ゆで上げたうどんをあごだしのつゆで食べる「地獄だき」が知られる。
 起源については、遣唐使の時代に中国から伝わったとする説などがある。近年は製造業者が減少するなど技術や事業の継承が課題になっている。
 石田信明町長によると、地元の名産品の名前を自治体の部署名に使うのは珍しく、福島県喜多方市の「喜多方ラーメン課」のほかには見当たらないという。
 石田町長は「五島うどんのブランド化やPRを進めて販売戦略に役立て、関係人口の拡大を狙う。後継者育成も図り、伝統をつなぎたい」と話した。