長く複雑な長崎の歴史に地理や文化、生活の視点を入れて分析した単行本「すごい長崎 日本を創った『辺境』の秘密」(新潮社)が刊行され、県内書店でベストセラー入りを続けている。著者は長崎市のライター、下妻みどりさん。史実に町の姿やそこに生きた人々が見た風景、漂っていた匂いなどを盛り込み、長崎の通史を解きほぐす一冊となっている。
長崎に50年暮らす下妻さんは、文献などを基に歴史が地層のように積み重なってきた地を巡り、それぞれの時代に生きた人々の目線やスタンスを落とし込んだと明かす。目次は第一講「長崎誕生」に始まり、最終の第六講「傷を恵みに変える長崎」まで、キリスト教布教や禁教、海外貿易や開国、近代化、原爆などについて取り上げており、そのまま長崎通史の年表になる。
「土地の移り変わり」「暮らしさまざま」「キリシタン小史」「祭りを読みとく」などテーマ別に読むこともできる。
下妻さんは「悲しみや痛み、傷を乗り越えてきた歴史を通じて、人間の持っている力を感じることができる。傷を恵みに変えるとは簡単なことではないが、長崎だからこそ切り開くことができる希望や未来、担える役割がある。(日本被団協の)ノーベル平和賞もその一端を表している。今や未来を考えていくための本として読んでもらえたら」と話す。四六判、224ページ。1980円。
下妻さんは4月から、NBC長崎放送ラジオで「いまを楽しむ 長崎ものしり手帳」(金曜午前8時25~28分)を担当している。
長崎に50年暮らす下妻さんは、文献などを基に歴史が地層のように積み重なってきた地を巡り、それぞれの時代に生きた人々の目線やスタンスを落とし込んだと明かす。目次は第一講「長崎誕生」に始まり、最終の第六講「傷を恵みに変える長崎」まで、キリスト教布教や禁教、海外貿易や開国、近代化、原爆などについて取り上げており、そのまま長崎通史の年表になる。
「土地の移り変わり」「暮らしさまざま」「キリシタン小史」「祭りを読みとく」などテーマ別に読むこともできる。
下妻さんは「悲しみや痛み、傷を乗り越えてきた歴史を通じて、人間の持っている力を感じることができる。傷を恵みに変えるとは簡単なことではないが、長崎だからこそ切り開くことができる希望や未来、担える役割がある。(日本被団協の)ノーベル平和賞もその一端を表している。今や未来を考えていくための本として読んでもらえたら」と話す。四六判、224ページ。1980円。
下妻さんは4月から、NBC長崎放送ラジオで「いまを楽しむ 長崎ものしり手帳」(金曜午前8時25~28分)を担当している。