長崎・新上五島で小型機が墜落…佐賀の民間機、搭乗4人にけがなし【30日】

長崎新聞 2025/03/31 [10:30] 公開

墜落した小型機=30日午後0時36分、新上五島町友住郷(同町提供)

墜落した小型機=30日午後0時36分、新上五島町友住郷(同町提供)

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30日午前11時55分ごろ、長崎県新上五島町友住郷の山林に民間の小型プロペラ機が墜落した。新上五島署や消防によると、男性4人が搭乗していたが、全員目立ったけがはなかった。
 現場は上五島空港の滑走路南端から南に約50メートルの山林で、火災や住宅被害などは確認されていない。

 同空港管理事務所によると、小型機は佐賀県の愛好家グループ「フライングクラブ佐賀」の「パイパーPA28」。同日午前、佐賀空港(佐賀市)を離陸し、上五島空港へ向かっていた。当時は着陸訓練中で、着陸直前に強い北風を受け、空港にたどり着けなかったとみられる。

 新上五島署によると、操縦していたのは佐賀県小城市の医師、江口有一郎さん(55)。▽北九州市の無職男性(73)▽佐賀市の男性会社員(69)▽佐賀県神埼市の男性会社員(61)-が同乗していた。町消防本部によると、いずれも事故後、上五島空港へ歩いて避難しており、救急搬送の必要はないと判断した。同署などが詳しい事故原因を調べる。

 現場から西に約500メートル離れた場所に住む松井義喜さん(87)、キクエさん(80)夫妻は「消防のサイレンで何かあったことを知った。(事故の)衝撃音は聞こえなかった。上五島空港周辺での事故はこれまでに記憶がない」と話した。

 国土交通省は同日、航空事故と認定した。運輸安全委員会は原因を調べるため、航空事故調査官2人を指名した。