経済対策、再調整急ぐ 政府・与党、補正見送り受け

共同通信 2025/04/16 [11:40] 公開

政務官会合であいさつする石破首相(左から2人目)=16日午前、首相官邸

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 政府、与党は16日、2025年度補正予算案の今国会提出見送り方針を受け、物価高やトランプ米政権の高関税政策に対応する経済対策の再調整を急いだ。25年度予算に盛り込んだ予備費を活用し、夏の暑さ対策として6~8月の3カ月に電気・ガス代の補助を検討する。立憲民主党の重徳和彦政調会長は記者会見で「石破茂首相の統率力の問題に由来している。政権のガバナンス(組織統治)が機能不全を起こしている」と政府、与党の対応を批判した。

 首相は政務官会合で、企業の資金繰り支援を行う考えを示した上で「中小企業を中心として、どういうニーズがあるのか把握してほしい」と述べた。公明党の竹谷とし子代表代行は党会合で、電気・ガス代の補助などを挙げ「対策を前に進める」と強調した。

 林芳正官房長官は会見で「あらゆる政策を総動員し物価高対策に取り組む。25年度補正予算を検討している事実はない」と語った。

 経済対策を巡り、与党内ではガソリン・コメ価格の引き下げや電気自動車(EV)といったエコカーの購入補助金の拡充などが浮上している。