ゆりかごあさり 春の楽しみ 出荷作業に大忙し 諫早湾漁協小長井直売店 長崎

2024/03/15 [11:20] 公開

品質を確かめながら出荷作業をする従業員=諫早市、諫早湾漁協小長井直売店

品質を確かめながら出荷作業をする従業員=諫早市、諫早湾漁協小長井直売店

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 長崎県諫早市小長井町の諫早湾漁協小長井直売店で、旬を迎えたアサリの販売が始まった。
 沖合のいかだにつり下げたかごの中で稚貝から育てるブランド商品「ゆりかごあさり」は、身入りが良く、砂抜きの必要がないのが特長。同漁協によると、生産者の減少で出荷量は減少傾向だが、例年通りうま味が強く、味わい深く育ったという。計10トンを目標に出荷し、3月末には完売する見込み。同店奥の作業場では、従業員がにおいや殻をたたいた音で品質を確認し、袋に詰める作業に追われている。
 6キロ購入した福岡市の会社員、阿比留行光さん(68)は「長崎出張のたびに必ず立ち寄るほど、この時季が楽しみ。あちこちにお裾分けし、酒蒸しやボンゴレなどにして食べたい」と満面の笑みを見せた。
 ゆりかごあさりと同様にかごの中で一粒ずつ育てるブランドカキ「華漣(かれん)」の出荷も始まった。ぷっくりと丸みを帯び、ずっしりと詰まった身が特長。同漁協では14生産者が毎年約11トンを出荷しており、今年も同量の出荷を見込んでいる。担当者は「秋から雨が少なかった影響で身入りは少し遅れたが、今年もおいしく育った」と話した。
 ゆりかごあさりは1キロ1300円、華漣は1粒(約50グラム)250円で販売。問い合わせは同漁協(電0957.34.2244)。