バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)の長崎ヴェルカは22日、佐世保市のクラブハウスで「メディアディスカッション」を開き、2026年にスタート予定の新たなトップカテゴリー「Bプレミア」参入へ向けて、あらためて意欲を示した。
Bプレミアの参入条件は「売り上げ12億円」「平均入場者数4千人」。2022~23年シーズンから2季連続で達成したクラブがまず審査を通過して、次いで23~24年シーズンに両条件を満たしたクラブ、平均入場者数3千人などの一部緩和された基準をクリアしたクラブの順に参入できる。
ヴェルカはこの緩和基準のクリアを目指していく方針。ファンクラブの会員数も1万1500人を超えており、伊藤拓摩社長兼ゼネラルマネージャーは「想像以上の手応え。今後も愛される、地域に影響を与えられるチームづくりをしていきたい」とコメントした。
続いて、伊藤社長、前田健滋朗監督、選手らが、10、11日の第23節までの39試合を総括して、残り21試合への決意を述べた。現在、通算16勝23敗で西地区6位と苦しんでいるが、主将の狩俣昌也は「ポジティブな状況。勝率は良くはないが、全員が決められた戦術を遂行するだけでなく、自らアイデアを出してプレーできるようになってきている」と前向きだった。
この日は午前中にクラブハウス内体育館で練習も公開。今季の目標に掲げている「30勝」に向けて、主力のマット・ボンズ、狩俣らが精力的なプレーを見せていた。
◎「30勝」へ積極的に仕掛ける 前田監督一問一答
第23節(39試合)を終え、通算16勝23敗で西地区6位の長崎ヴェルカ。今季の目標に掲げている「30勝」に向けて、前田健滋朗監督がここまでの戦いを振り返り、今後に向けての意気込みを語った。
-ここまでの試合を振り返って。
最初の3分の1はチームとしてうまくいっていた。12月に入り(けが人の増加など)うまくいかない状況が続き、試行錯誤する期間に入った。その時期はいい部分、悪い部分の波が出る試合が多くなり、勝てる試合を落としてしまった。
-勝てない時期が続いているが、要因は。
われわれのやりたいバスケが対策されて、持ち味を出させてもらえない。また、B1はチーム数が多く、試合の間隔も短い。そういうタフな状況で、違ったタイプの相手と準備期間がない中で戦うのが難しかった。
-平均失点数がリーグワースト2位と目立っている。
戦術がだめだったとかではなく、1対1で負けないことや、シュートに対してチェックにいくこと、リバウンドを取るなど、基本的な部分が十分でなかったことが失点が増えた要因。
-残り21試合に向けて。
14勝7敗でいけばターゲットの30勝に到達する。そのためには(リーグ中断期間明けの)群馬、名古屋Dとの3連戦が非常に重要。自分たちから積極的に仕掛けた試合は勝ちを収められたことが多い。それをどんなときでも貫き、やり通す。強い気持ちを持って、残りの21試合を戦っていきたい。