バレーボールの第34回全九州選抜高校大会最終日は11日、佐賀県鳥栖市のサロンパスアリーナなどで男女の決勝トーナメントが行われ、長崎県勢は女子の西彼杵が3位入賞と健闘した。男子は鎮西(熊本)が3大会ぶりに優勝し、女子は東九州龍谷(大分)が8連覇を飾った。
10日の予選グループ戦を勝ち抜いた男女各8校のトーナメントで、西彼杵は北九州(福岡)に2-1で逆転勝ちして4強入り。東九州龍谷との準決勝は第1セット、エース佐藤侑の強打やMB林のサービスエース、OH田中のブロックアウトなどで好発進したが、中盤以降に連続失点を重ねて14-25で先取された。第2セットは11-12の場面で長いラリーを落として流れを失い、13-25と一気に勝負を決められた。
県勢はこのほか、準々決勝で男子の長崎南山が鎮西、女子の聖和女学院が都城商(宮崎)にいずれもストレートで敗れた。
◎気持ちで引かず
女子の西彼杵は準決勝で、第1、2セットともに序盤は競り合いながら優勝校の東九州龍谷(大分)に突き放された。主将のリベロ吉田は「自分たちのミスで負けた」と唇をかんだが、10日の予選グループ戦を含めて気持ちで一歩も引かないバレーを徹底。収穫も大きな3位入賞だった。
年明けから今大会までチーム内で体調不良者が続出し、この日は井上監督が不在。自主性が問われた中で北九州(福岡)との準々決勝を逆転で制すると、準決勝もOH佐藤侑、MB林を軸に気迫を前面に出して名門校に対抗した。第1セットは8-7からの5連続失点、第2セットは12-14からの10連続失点が痛かったが、見応えのあるラリーで何度も会場を沸かせた。
試合後、佐藤侑は敗戦を「自分のせい」と強調した上で「成長できたところもあった。もっと『自分がやらんば』と思って気持ちで強くなる」と宣言。吉田も「勝って周りの方に感謝を伝えられるように、さらに頑張っていく」と飛躍を誓っていた。